丹後が西陣織の下請産地として栄えた当時から、「服地は1mから、着物は1反から」を社訓に絹素材にこだわり、染から織までの一貫体制を強みとして、他が面倒で手掛けないような仕事に積極的にチャレンジしてきた工房です。
丹後地方の絹織物の歴史は古く、奈良時代に丹後の国鳥取で織られた絹織物が聖武天皇に献上され、現在でも正倉院御物として残っています。丹後地方の気候風土は、冬の季節風は雪をともなってきびしく、秋から冬にかけて吹く「うらにし」と呼ばれる季節風が湿気をともなった雨をもたらします。そのおかげで良質の水、適度な湿度をもたらし上質な絹織物の産地として発展。着物の白生地の70%は丹後で織られています。
帯の装飾表現の一つとして生まれたリボン織。アクセントとして一部分にリボンを織込む技法を昇華し、縦糸を全てリボンで構成するという高い技術が生まれました。
絹糸以外の素材をテキスタイルにする挑戦を積極的にされています。複雑で手間のかかる仕事に敢えて取組み、複合的なテキスタイル開発技術を極めています。